「ズバリ、何年以降のマンションなら安心なの?」という皆様の疑問にお答えします。

建築基準法とは、どのような法律なのでしょうか?

建築基準法を見ると、
第1条に、「この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。」とあります。

 

①目的は、国民の生命・身体・財産の保護
②その目的を達成するために、建物の構造や用途の最低限の基準を定める
ということであり、目的と手段が明記されているのです。

 

家

 

憲法では、第29条で「財産権」を人権として保護しており、本来であれば、自分の敷地にどのような建物を建てようが自由です。

 

しかし、建物が倒壊したり、火災が起きたりというような場合、所有者だけに限らず、多くの周りの方に被害が及びますね?

 

だからこそ、財産権に最低限の制限を加え、国民の利益が侵害されることを未然に防止しようと制定されたのが、この建築基準法だといえます。

 

以上のように、建築基準法の役割は、
国民の生命・身体・財産の保護のために建物に最低限の制限を課すこと
なのですが、その制限方法をより具体的に見ると大きく以下のように分類されます。

 

 

一つ目が、「単体規定」というものです。

これは、全国一律に課される建物への規制です。

 

この「単体規定」は、さらに建物の「衛生」に関する規制と、建物の「安全」に関する規制に分けられます。

 

衛生」に関する規制

例えば

  • 採光のための窓等の等を設けなければならない。
  • 換気のための窓や換気設備を設けなければならない。
  • 建築物は、石綿等の飛散による衛生上の支障がないよう、一定の基準に適合させねばならない。

等の規制が設けられています。

 

不衛生の建物からは、建物の住人だけでなく公衆に対しても様々な健康被害を発生させることから、これを未然に防止するために設けられた規制といえるでしょう。

 

なお、この「衛生」に関する規制には「敷地に下水管を整備しなければならない。」等、敷地に対しても一定の規制があります。

 

安全」に関する規制
  • 一定の延べ面積以上の建物は、防火壁による区画が必要。
  • 一定の高さの建物には、避雷針や非常用の昇降機を設けなければならない。

等、建物の倒壊や火災などによって生じる被害の未然防止と、いざ災害が生じた場合に、被害を最小限に食い止めるための規制を設けているといえるでしょう。

 

なお、建築基準法は各地方公共団体に、条例で一定の規制を設ける事も認めていますので、建物を建てる際には、条例の確認も忘れてはなりません。

 

 

二つ目の規制は、「集団規定」と呼ばれるものです。

これは、一定の建物が集中している場所、具体的には「都市計画地域又は準都市計画区域」に建物に対する規制です。

 

これらの区域は、「都市計画法」という法律によって定められた区域なのですが、その区域では、建物が集中して構築される可能性があるため、先の「単体規制」に加え、規制を設けているのです。

 

「集団規定」の中で一番有名なものは「用途規制」と言われるもの

これは、先ほどの「都市計画区域」ごとに設定された各区域ごとに、用途(使い道)に沿って建てられる建物を取り決めている制度です。

 

例えば、

  • 「第1種低層住居専用地域」では、基本的にショッピングモールなどの商業用施設は建てられない
  • 他方で「工業専用地域」では、住居のための建物は建てられない

というような規制を、区域ごとに細かく定めています。

 

その他にも、建築物が一定の幅のある道路に接していなければならないとする
道路規制」、建ぺい率や容積率に関する規定も集団規定の一つといえます。

 

このような建築基準の趣旨から、原則として全ての建築物が対象となることはもちろん、昇降機や煙突等の一定の設備や施設にも適用されます。

 

耐震に関する基準防火に関する基準など建築基準法の水準を満たせばコストはかかりますが、のちのちの不動産の価値も評価されるでしょう。