平成18年に耐震強度偽装を機に改正されました。

建築基準法の歴史

建築基準法は、どのような経緯をたどってきたのでしょうか?
その歴史について見ていきましょう。

 

日本では大正8年建築物に関する法律として、「市街地建築物法」が制定・公布されましたが、この「市街地建築物法」こそが、
わが国初の本格的な建築物規制法であり、建築基準法の前身となる法律です。

 

その内容には

  • 用途規制
  • 建ぺい率
  • 高さ規定
  • 防火対策

等の規定が設けられていました。
(大正12年改正まで、耐震に関する規定がなかったことは、「年代別で見た耐震安全性」で述べたとおりです。)

 

そして、昭和20年の終戦後、戦後復興が進み、日本国憲法が翌年に制定・公布されるに従い、それまでの法律も全て新しい憲法に従ったものとなるよう、改廃や新設が進みました。

 

「市街地建築物法」もその対象の一つであり、特に新しい憲法では「財産権」の基本的人権として定め「財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める」(憲法第29条第2項)としていることから、それに適合するよう全面改正が求められました。

 

そうしてできた法律こそが、「建築基準法」なのです。

 

町並み

 

このように、建築基準法は、建築物は人の基本的人権である財産権が保証されるという原則に基づき、「建築自由の原則」を大前提としつつ、「公共の福祉」からの最低限の規制を設ける仕組みとなっています。

 

もっとも、何が「公共の福祉に適合」するか否かは、時代の変遷や新たな事実が判明していくことで変わってきます。

 

建築基準法も同じで、そうした「公共の福祉」の観点から、規制が改正されてきました。

 

例えば、昭和45年には、用途地域の細分化や容積率制度の導入等による、戦後最大の改正が行われましたし、昭和51年には、日照紛争が続発していた経緯から、日影規制が導入されました。

 

そして、昭和56年には、宮城沖地震を機に「耐震に関する基準」で述べた「新耐震基準」が設けられています。

 

平成に入ってからも、平成14年にシックハウス対策としての建築材料や換気設備の規定が設けられていますし、平成18年に耐震強度偽装を機に改正され、問題審査体制の強化や検査の厳格化等が行われています。