去る12月2日〜4日の3日間にわたり東京ビッグサイトで開催された、インテリアのイベント「IFFT/インテリア ライフスタイル リビング」。インテリアン編集部もインテリアスタイリスト 橋本氏と一緒に取材へ行った。
そこで今回は、家具や雑貨、食器、ファブリックなど、インテリアに関するものが数多く集結したイベントブースの中から、スタイリスト橋本氏が注目する厳選3つをピックアップ!彼の注目ポイントとともに紹介していく。
南青山・骨董通りや西武有楽町店にショップを構えるインテリアのライフスタイルショップ『SEMPRE』。開放感のある広めのブースには、非常にたくさんの人が立ち寄り、実際に商品を手に取りながら見て回っているのが印象的だった。
さて私たちも同様に見て回っていたのだが、そこで橋本氏が「これは世界一のラグって言ってもいいくらいですよ」と、あるラグを指していた。そのラグとは、『nanimarquina(ナニマルキーナ)』というスペイン・バルセロナ発ブランドのもの。カラフルな色づかいと3段階になっているカットワークがとても特徴的だ。これがインドなどで全部手作業で作られているというのだから、驚きである。
「高価だけれど、それ相応の価値があるラグですよ。好みはあると思いますが、美意識を追求すれば、必然的に手に取るだろうと思いますね」と橋本氏も絶賛。SEMPREでは"フロアに置くモダンアート"と呼んでいるのだそうだが、デザイン性の高さがうかがえるエピソードだ。
また、プレミアが付くほど人気のフランス『GRAS lamp(グラス・ランプ)』にも足を止める、橋本氏。「デザインや機能、バックボーンなどトータルで見ても、とても完成度が高いランプだと思いますよ。ぜひ自分のオフィスでも使いたい逸品ですね」とのこと。現在販売されているのは2008年に復刻したランプだが、ネジや溶接を一切使わないなど、オリジナルの特徴を忠実に再現している。
実は橋本氏、先日担当した撮影でもこのランプを使ったばかりなのだそう。とっても気に入っていると話していた。
そしてユニークなかたちが特徴の『SEMPREオリジナルソファ』にも注目。珍しいかたちだなと思っていたところ、用途に合わせた使い方や日本ならではの住宅構造を考え、作られたものだとのこと。SEMPREの方に、こだわりのポイントを教えてもらった。

まずは、"タタミモジュール"と呼ばれる、日本の畳を基準とした900×1800のかたち。SEMPREオリジナルのソファはすべてこれを基に作られているそうなのだが、こちらのソファも同様とのこと。
次に広い座面と空間に浮いたような背の"2層構造"。ソファならではの重い存在感をなくすため、そのような構造になっている。そのため狭い部屋でも重圧感がなく使える。また、層の間にオプションのクッションを入れると、さらに幾通りかの使い方ができるのだそう。
そして最後は"低めの高さ"。床に座ることの多い日本の生活スタイルに合わせ、空間を遮らないようにしているのだとか。考え尽くされたソファである。
デザイン性はもちろんのこと、機能性やそれらが作られた背景にまでエピソードがあるプロダクトは、見ていて非常に興味深い。本当にいいものというのは、そういうもののことを指すのだろう。そういうものに触れられるSEMPREは、インテリア好きなら一度は立ち寄って欲しいショップだ。
【Information】
SEMPRE AOYAMA http://www.sempre.jp/
インテリアやファッションなど多方面から、独自のスタイルでデザインやプロダクトを生み出し、提案しているという『スタイルデパートメント』。代表の窪川勝哉さんは有名なインテリアスタイリストさんなので、ご存じの方も多いのでは?

そんなスタイルデパートメントから生まれた新ブランドが今回紹介されていた『Plyleather』。"まだ巷には出ていない、新ブランド"ということで、橋本氏も大注目しているのだそう。「ブースもカッコイイ!」ということで、今回ピックアップさせていただくことにした。
実は今回のイベントが業界向けには、初お披露目となったそうなのだが、ブースを訪れる皆さんからは、さっそく期待度◎!街のショップにこのブランドの商品が並ぶ日も近いかも!?
『Plyleather』は、スタイルデパートメント代表・窪川氏が思い描く新しい革のイメージに、大正14年創業の浅草・老舗革小物メーカー『三竹産業』の技術・品質・探求心がコラボレーションしたことにより生まれたブランドなのだとか。
本来平面であるレザーをあえて積層し、その断面を使用することで、今までにない表情の革小物に仕上がったのだそう。見た目だけでなく、実際手に取るとその重なったレザーの質感にも惹かれるはず。
「レザーは長年使用して、経年変化を味わえるのが良いところ。自分で使ってみて、自分の目と手でそれを楽しみたいですね」と橋本氏も語る。
今回紹介されていたのは、ブックカバーやカードケース、RHODIAケースのほか、クリップトレーやドキュメントケース、ペンケースなど。カラーバリエーションは4パターンあり、男女問わず使えそう。

また、ブックカバーやペンケースに付いている、小さなロゴ入りチャームにもぜひ注目を!
【Information】
株式会社スタイルデパートメント
http://www.styledepartment.jp/
最後に紹介するのは、ニューヨーク・ブルックリンの家具ブランド『ORGANIC MODERNISM』。
IFFTには、このORGANIC MODERNISMのほかにも、バングラデシュや中国、ノルウェーなど、全10カ国から出展者が集まっていた。ぜひこの機会にお話をうかがえたらな...と思っていたところ、ぬくもりのある木製家具が並ぶ、アメリカンなブースに興味を惹かれ、立ち寄ってみたのが『ORGANIC MODERNISM』だった。
対応してくださったCinar夫妻は残念ながら日本語が話せず、私の片言な英語でのカンタンなインタビューとなった。
ここの家具のコンセプトとなっているのは、木の自然な手触り・美しさを生かした物づくりをするということ。Cinar氏は「古い日本の伝統がベースになっている」と語っていたが、木が持つ、さまざまな表情をうまく使って家具を生み出しているのだという。たとえば規格外の木材などでも、積極的に取り入れる。するとユニークな家具が生まれ、それが、OKGANIC MODERNISMのオリジナリティにもなっているのだ。

「海外ブランドの家具というのは、基本的にサイズが大きめなんですよ。でもここのブランドなら、日本の住宅事情にも充分適応しているし、デザインも日本人に好まれそうだなと思います」と橋本氏。
確かに、ダイニングテーブルや椅子、ソファなど、どれも大きすぎるという印象はない。使いやすそうだ。シンプルな家具が好みという人にはオススメなのではないだろうか。
「これをきっかけに、ぜひ本格的に日本進出して欲しいと思います」と橋本氏は語っていた。
【Information】
ORGANIC MODERNISM BRROKLYN
http://www.organicmodernism.com/
今年のIFFTには、全300社以上が出展。すべてをひとつずつじっくり見て回ることは、時間が許さず叶わなかったが、歩いて回るだけでも多彩なジャンルのインテリアに触れることができた。ひとつひとつのプロダクトはもちろん、趣向を凝らしたスタイリングも、とても勉強になるものだった。
今回のイベントを通して橋本氏は、
「"衣・食・住"の中で、特に日本の"住"の部分は遅れていると言われています。だからこういう展示会を通して、もっと日本のインテリア業界が盛り上がって欲しいと考えています」
と語っていた。
ホンモノに触れられる展示会。
ぜひこれからも『インテリアン』で引き続き紹介していきたいと考えている。
IFFT/インテリア ライフスタイル リビング
http://www.ifft-interiorlifestyleliving.com/
日程:2009年12月2日(水)〜4日(金)
場所:東京ビッグサイト 東2・3ホール
フォトギャラリー
橋本直征氏 プロフィール
赤松珠抄子氏に師事後、独立。
2004年よりインテリアスタイリストとして
主に雑誌、広告、TV-CFなどの
分野を中心に活動。
また、ミュージックビデオや
企業のディレクション等も手掛け、
2009年からは、写真制作にも取組み
その活動は多岐にわたる。
http://naoyuki-hashimoto.com/
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